SYSTEM THREAD EXCEPTION NOT HANDLED (0x0000007E) を解決!Windowsブルースクリーンエラーの原因と対策
2025-05-22 • Windows
SYSTEM THREAD EXCEPTION NOT HANDLED (0x0000007E) を解決!Windowsブルースクリーンエラーの原因と対策
Windows PCを使用中に突然現れるブルースクリーン(BSoD)は、ユーザーにとって非常に厄介な問題です。その中でも「SYSTEM THREAD EXCEPTION NOT HANDLED (0x0000007E)」というエラーは、多くのユーザーが直面する一般的なエラーコードの一つです。このエラーは、システムのスレッドが未処理の例外を生成したことを示し、多くの場合、システムにとって致命的な問題が発生していることを意味します。
この記事では、「SYSTEM THREAD EXCEPTION NOT HANDLED (0x0000007E)」エラーの定義から、その主な原因、そして具体的な解決策までを専門的かつ分かりやすく解説します。お使いのPCを正常な状態に戻すための手助けとなれば幸いです。
SYSTEM THREAD EXCEPTION NOT HANDLED (0x0000007E) とは?
このエラーは、Windowsオペレーティングシステムのカーネルモードのスレッドが、処理できない例外に遭遇したことを意味します。簡単に言えば、Windowsが内部的に行っている重要な処理(スレッド)が、予期せぬ問題(例外)に遭遇し、それを適切に処理できなかったためにシステムが停止した状態です。通常、このエラーが発生すると、PCは強制的に再起動されるか、ブルースクリーンが表示されたまま操作不能になります。
エラーコード「0x0000007E」は、この特定のエラーを示すものであり、問題の根源がドライバーやハードウェアに起因することが非常に多いです。
主な原因
「SYSTEM THREAD EXCEPTION NOT HANDLED (0x0000007E)」エラーの背後には、いくつかの一般的な原因が考えられます。
1. ドライバーの不具合
最も一般的な原因の一つです。
- 古いまたは互換性のないドライバー: Windowsのバージョンアップ後や新しいハードウェアを導入した際に、既存のドライバーが最新のOSや他のコンポーネントと互換性がなく、エラーを引き起こすことがあります。
- 破損したドライバー: インストールプロセス中に問題が発生したり、システムファイルの破損によってドライバーファイル自体が損傷したりすることで、正常に機能しなくなることがあります。
- 誤ったドライバー: 間違ったバージョンのドライバーをインストールしてしまった場合も、システムに不安定さをもたらします。
2. ハードウェアの故障または不具合
メモリ(RAM)、グラフィックカード、ハードディスクドライブ(HDD)またはソリッドステートドライブ(SSD)などのハードウェアが故障している場合、このエラーが発生することがあります。
- 不良メモリ: RAMに不良セクタがある場合、システムがデータを読み書きする際にエラーが発生し、ブルースクリーンを引き起こす可能性があります。
- グラフィックカードの不具合: グラフィックドライバーの問題だけでなく、グラフィックカード自体の故障も原因となることがあります。
- ストレージドライブの問題: HDD/SSDの物理的な損傷や論理的なエラーも、システムファイルの読み込み失敗につながり、エラーを発生させます。
3. Windowsシステムファイルの破損
重要なWindowsシステムファイルが破損している場合、システムは正常に動作できません。マルウェア感染、不適切なシャットダウン、ディスクエラーなどが原因でファイルが破損することがあります。
4. BIOS/UEFIの設定またはファームウェアの不具合
マザーボードのBIOS/UEFI設定が不適切であったり、ファームウェア自体にバグがあったりする場合も、システム起動時や動作中にエラーが発生することがあります。特に、オーバークロック設定などが原因となることがあります。
5. マルウェア感染
悪意のあるソフトウェアがシステムファイルを改ざんしたり、重要なシステムプロセスを妨害したりすることで、エラーを引き起こす可能性があります。
解決方法(推奨する手順)
このエラーに直面した場合、以下の手順を一つずつ試していくことで、原因を特定し解決に導くことができます。
ステップ1: 最近の変更を元に戻す
エラーが発生する直前に何か新しいソフトウェアをインストールしたり、ドライバーを更新したり、ハードウェアを接続したりしましたか?もしそうであれば、それが原因である可能性が高いです。
- システムの復元: Windowsには「システムの復元」機能があり、PCを以前の安定した状態に戻すことができます。
- PCが起動しない場合は、Windows回復環境(起動時に複数回電源ボタンを長押しして強制終了を繰り返すとアクセスできます)から「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「システムの復元」を選択します。
- PCが起動する場合は、「コントロールパネル」→「回復」→「システムの復元を開く」から実行します。
- 最近インストールしたソフトウェア/ドライバーのアンインストール:
- セーフモードで起動し、「設定」→「アプリ」→「アプリと機能」から最近追加したプログラムをアンインストールします。
- 「デバイスマネージャー」で最近更新したドライバーを右クリックし、「デバイスのアンインストール」を選択して削除します。
ステップ2: ドライバーの更新または再インストール
ドライバーの問題は最も一般的な原因であるため、特に注意深く対処する必要があります。
- セーフモードでの起動: ブルースクリーンによってPCが正常に起動できない場合、セーフモードで起動することで基本的なドライバーのみでWindowsを立ち上げることができます。
- Windows回復環境から「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「スタートアップ設定」→「再起動」を選択し、再起動後に「セーフモードとネットワークを有効にする」を選択します。
- デバイスマネージャーでドライバーを更新/再インストール:
- セーフモードで起動したら、「スタート」を右クリックし、「デバイスマネージャー」を選択します。
- 不明なデバイスや黄色い警告マークが表示されているデバイスがないか確認します。
- 特に、ディスプレイアダプター、サウンド、ネットワークアダプターなどのドライバーを右クリックし、「ドライバーの更新」を選択します。Windows Update経由で最新のドライバーが提供される場合があります。
- 更新しても解決しない場合、一度「デバイスのアンインストール」を選択し、PCを再起動してWindowsに自動でドライバーを再インストールさせるか、メーカーのウェブサイトから最新のドライバーをダウンロードして手動でインストールします。
- 特にグラフィックドライバーは、Display Driver Uninstaller (DDU) などのツールを使用して完全に削除し、クリーンインストールすることが推奨されます。
ステップ3: ハードウェア診断を実行する
ドライバーが問題でない場合、ハードウェアの問題を疑う必要があります。
- メモリ診断:
- Windowsには標準でメモリ診断ツールが搭載されています。「Windowsメモリ診断」と検索して実行できます。再起動を求められ、診断が開始されます。
- より詳細な診断には「Memtest86」のようなサードパーティツールを使用することも有効です。
- ディスク診断:
- 「コマンドプロンプト」を管理者として実行し、「
chkdsk /f /r」と入力してEnterキーを押します。次回の起動時にディスクチェックが実行されるよう設定し、PCを再起動します。これにより、ディスクのエラーが修復される可能性があります。
- 「コマンドプロンプト」を管理者として実行し、「
- グラフィックカードの確認:
- もし可能であれば、別のグラフィックカードに交換して試すか、内蔵グラフィック機能がある場合は、グラフィックカードを取り外して内蔵グラフィックで起動してみてください。
- 周辺機器の取り外し:
- USBメモリ、外付けHDD、プリンター、Webカメラなど、PCに接続されているすべての不要な周辺機器を取り外してから起動を試みます。
ステップ4: システムファイルのチェックと修復
Windowsのシステムファイルが破損している場合に有効です。
- SFC(システムファイルチェッカー)の実行:
- 「コマンドプロンプト」を管理者として実行し、「
sfc /scannow」と入力してEnterキーを押します。これにより、破損したシステムファイルが検出され、可能な限り修復されます。
- 「コマンドプロンプト」を管理者として実行し、「
- DISM(展開イメージのサービスと管理)ツールの実行:
- SFCで問題が解決しない場合、またはSFC自体がエラーを返す場合は、DISMツールを試します。
- 「コマンドプロンプト」を管理者として実行し、以下のコマンドを順番に実行します。
DISM /Online /Cleanup-Image /CheckHealthDISM /Online /Cleanup-Image /ScanHealthDISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
ステップ5: ウイルス/マルウェアスキャン
ウイルスやマルウェアが原因である可能性も考慮し、信頼できるセキュリティソフトウェアでシステム全体をスキャンします。セーフモードで実行すると、より効果的なスキャンが可能です。
ステップ6: BIOS/UEFIの更新と設定確認
マザーボードのメーカーウェブサイトから最新のBIOS/UEFIファームウェアをダウンロードし、慎重に更新します。また、BIOS/UEFI設定画面で「Load Optimized Defaults」(初期設定に戻す)を実行し、オーバークロックなどの設定を無効にしてみてください。
最終手段: Windowsのクリーンインストール
上記すべての手順を試しても問題が解決しない場合、Windowsのシステム自体に深刻な問題があるか、複数のハードウェアが同時に故障している可能性があります。この場合、Windowsをクリーンインストールすることが最終的な解決策となることが多いです。クリーンインストールを行う前に、必ず重要なデータのバックアップを取ってください。
注意事項
- データのバックアップ: 重要なデータは必ず定期的にバックアップを取っておきましょう。予期せぬエラーはいつ発生するか分かりません。
- 焦らず一つずつ試す: 複数の解決策を同時に試すと、何が原因で解決したのか、あるいは別の問題を引き起こしたのか分からなくなります。一つずつ手順を確認しながら実行してください。
- 専門家への相談: ご自身での解決が難しいと感じた場合や、PCの分解が必要な場合は、無理をせず専門の修理業者やメーカーサポートに相談することをお勧めします。
まとめ
「SYSTEM THREAD EXCEPTION NOT HANDLED (0x0000007E)」エラーは、PCユーザーにとって深刻な問題ですが、その多くはドライバーの更新やハードウェアの診断を通じて解決可能です。この記事で紹介した手順を順を追って実行することで、お使いのPCを安定した状態に戻すことができるでしょう。
もしPCが正常に動作するようになったら、Windows Updateを常に最新の状態に保ち、ドライバーも定期的に確認し、信頼できるセキュリティソフトを導入することで、将来的なエラー発生のリスクを低減することができます。快適なPCライフのために、日頃からのメンテナンスを心がけましょう。
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