Windows Updateエラー0x80240017「ライセンス契約が見つかりません」の徹底解説と解決策
2024-09-08 • Windows
Windows Updateエラー0x80240017「ライセンス契約が見つかりません」の徹底解説と解決策
Windowsを利用していると、時には更新プログラムの適用に失敗し、エラーコードが表示されることがあります。その中でも「0x80240017 - ライセンス契約が見つかりません」というエラーは、一見するとライセンス認証の問題かと思われがちですが、実はWindows Updateのコンポーネントに起因するケースが少なくありません。
この記事では、このエラーコード0x80240017がなぜ発生するのか、そしてどのように解決すれば良いのかを、初心者の方にも分かりやすく、具体的な手順とともに解説します。このガイドを参考に、お使いのWindowsを最新の状態に保ち、安全かつ快適にご利用ください。
エラーコード0x80240017「ライセンス契約が見つかりません」とは?
このエラーコードは、通常、Windows Updateの過程で表示されます。システムが更新プログラムのライセンス契約情報(End User License Agreement: EULA)を適切に読み込めない、または承認できない場合に発生します。これは、必ずしもWindowsのライセンス認証そのものが無効であるという意味ではなく、多くの場合、Windows Update関連のファイルやサービスに一時的な問題が生じていることを示唆しています。
なぜ0x80240017が発生するのか?主な原因
エラー0x80240017が発生する原因は複数考えられますが、主なものは以下の通りです。
- Windows Updateコンポーネントの破損: Windows Updateに関連する一時ファイルや設定が破損している場合、更新プログラムのライセンス契約を正しく処理できません。
- ソフトウェア配布フォルダの問題: 更新プログラムのダウンロードやインストールに用いられる「SoftwareDistribution」フォルダ内のデータが破損している可能性があります。
- システムファイルの破損: Windowsの重要なシステムファイルが破損していると、Updateプロセス全体に影響を及ぼし、このエラーが発生することがあります。
- 一時的なネットワークまたはサーバーの問題: 稀に、Microsoftのサーバーとの通信が一時的に不安定であったり、ネットワーク設定の問題が原因で発生することもあります。
- サードパーティ製セキュリティソフトウェアの干渉: ウイルス対策ソフトやファイアウォールが、Windows Updateのプロセスを誤ってブロックしてしまうことがあります。
0x80240017の解決方法(推奨する手順)
ここからは、エラー0x80240017を解決するための具体的な手順を、簡単なものから順に説明します。管理者権限が必要な操作がありますので、ご注意ください。
ステップ1: 基本的なトラブルシューティングの実行
まずは、簡単な方法から試してみましょう。
1. パソコンの再起動
一時的なシステムの問題であれば、再起動するだけで解決する場合があります。全ての作業を保存し、パソコンを再起動してから再度Windows Updateを試みてください。
2. Windows Updateトラブルシューターの実行
Windowsには、Windows Updateに関する問題を自動で診断し、修正してくれるトラブルシューターが組み込まれています。
- 「設定」アプリを開きます (Windowsキー + I)。
- 「更新とセキュリティ」(Windows 10の場合)または「システム」→「トラブルシューティング」(Windows 11の場合)をクリックします。
- 「その他のトラブルシューティングツール」または「追加のトラブルシューティングツール」を選択します。
- 「Windows Update」を見つけ、「実行」または「トラブルシューティングの実行」をクリックします。
- 画面の指示に従って診断と修正を進めます。
ステップ2: Windows Updateコンポーネントのリセット
この手順は、エラー0x80240017の解決に最も効果的な方法の一つです。Windows Updateサービスを停止し、関連する一時ファイルを削除することで、コンポーネントを初期化します。
-
コマンドプロンプトを管理者として実行します。
- スタートボタンを右クリックし、「Windows ターミナル(管理者)」または「コマンドプロンプト(管理者)」を選択します。
-
以下のコマンドを1行ずつ入力し、Enterキーを押してWindows Update関連サービスを停止します。
net stop wuauserv net stop cryptSvc net stop bits net stop msiserver -
SoftwareDistributionフォルダとCatroot2フォルダの名前を変更します。
- これらのフォルダには、更新プログラムの一時ファイルや履歴が保存されています。名前を変更することで、Windowsは新しいフォルダを自動で作成し、コンポーネントをリセットします。
ren C:\Windows\SoftwareDistribution SoftwareDistribution.old ren C:\Windows\System32\catroot2 catroot2.old -
先ほど停止したサービスを再開します。
net start wuauserv net start cryptSvc net start bits net start msiserver -
コマンドプロンプトを閉じ、PCを再起動してから再度Windows Updateを試してください。
ステップ3: システムファイルチェッカー (SFC) と DISM コマンドの実行
システムファイルの破損が原因である場合、以下のコマンドで修復を試みます。
-
コマンドプロンプトを管理者として実行します。
-
SFCコマンドを実行します。
- システムファイルチェッカーは、保護されたシステムファイルの破損をスキャンし、正しいバージョンに置き換えます。
sfc /scannowスキャンが完了するまでしばらく時間がかかります。完了後、「検証100%が完了しました。」と表示されることを確認します。
-
DISMコマンドを実行します。
- DISM (展開イメージのサービスと管理) ツールは、Windowsイメージの破損を修復するために使用されます。SFCコマンドで解決できない問題がある場合に有効です。
DISM.exe /Online /Cleanup-image /Restorehealthこのコマンドも完了までに時間がかかります。プログレスバーが表示され、100%になるまで待ちます。
-
すべてのコマンドが完了したら、PCを再起動し、Windows Updateを再度実行します。
ステップ4: Microsoft Updateカタログからの手動ダウンロード
特定の更新プログラムのインストールでエラーが発生する場合、Microsoft Updateカタログから直接更新プログラムをダウンロードして手動でインストールできることがあります。
- Webブラウザで Microsoft Updateカタログ にアクセスします。
- 検索ボックスに問題となっている更新プログラムのKB番号(例: KB1234567)を入力して検索します。
- お使いのWindowsのバージョン(64ビット版など)に合った更新プログラムを見つけ、「ダウンロード」をクリックします。
- ダウンロードしたファイルをダブルクリックして、手動でインストールします。
ステート5: サードパーティ製セキュリティソフトウェアの一時的な無効化
もしサードパーティ製のウイルス対策ソフトやファイアウォールを使用している場合、一時的に無効にしてWindows Updateを試してみてください。
- お使いのセキュリティソフトウェアの設定画面から、リアルタイム保護やファイアウォール機能を一時的に無効にします。
- Windows Updateを試行します。
- 問題なく更新が完了したら、必ずセキュリティソフトウェアを再度有効にしてください。無効にしたままにすると、PCが危険にさらされます。
注意事項
- 管理者権限: 上記の解決策の多くは、管理者権限が必要です。必ず管理者アカウントでログオンするか、管理者として実行してください。
- データのバックアップ: 重要なデータは、常にバックアップを取っておくことを強くお勧めします。特に、システムに大きな変更を加える前にバックアップを取る習慣をつけましょう。
- 焦らず慎重に: 各手順を慎重に行い、画面に表示されるメッセージをよく読んでください。不明な点があれば、無理に進めずに確認しましょう。
- 問題が解決しない場合: 上記の手順を試してもエラーが解決しない場合は、Windowsのリカバリオプションの利用(システムの復元、PCを初期状態に戻すなど)や、専門家への相談を検討してください。
まとめ
Windows Updateエラー0x80240017「ライセンス契約が見つかりません」は、一見複雑に見えるかもしれませんが、多くの場合、Windows Updateコンポーネントのリセットやシステムファイルの修復で解決できます。この記事で紹介したステップバイステップの解決策を順に試すことで、この煩わしいエラーを克服し、お使いのWindows環境を安全で最新の状態に保つことができるでしょう。
もし解決が難しいと感じた場合は、いつでも信頼できるIT専門家にご相談ください。
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