Windows Updateエラー0x80070422を徹底解決!「サービスを開始できません」の原因と対処法
2025-04-24 • Windows
Windows Updateエラー0x80070422を徹底解決!「サービスを開始できません」の原因と対処法
Windowsをご利用の皆さま、PCを安全かつ最新の状態に保つ上で、Windows Updateは欠かせない機能です。しかし、時に「サービスを開始できません」というメッセージとともに、エラーコード0x80070422が表示され、アップデートが正常に実行できないことがあります。このエラーは、Windows Updateサービスが無効になっていることが主な原因です。
この記事では、エラーコード0x80070422が発生する具体的な原因から、ご自身でできる効果的な解決策までを、初心者の方にも分かりやすいように順を追って解説します。大切なPCのセキュリティとパフォーマンスを守るためにも、ぜひ最後までお読みください。
エラーコード0x80070422とは?
エラーコード0x80070422は、Windows Updateを実行しようとした際に「サービスを開始できません」というメッセージと共に表示される問題です。このメッセージは、Windows Updateを動作させるために必要なサービスが、何らかの理由で停止しているか、または無効に設定されていることを示しています。具体的には、「Windows Updateサービス」自体が正しく機能していない状態であることがほとんどです。
このエラーを放置すると、最新のセキュリティ更新プログラムや機能強化が適用されず、PCがセキュリティリスクに晒されたり、最新のソフトウェアが動作しなくなったりする可能性があります。
エラー0x80070422が発生する主な原因
Windows Updateエラー0x80070422の根本的な原因は、Windows Updateサービスが無効になっていることにあります。しかし、なぜ無効になるのでしょうか?主な原因を以下に示します。
- Windows Updateサービスが「無効」に設定されている: 最も一般的な原因です。ユーザーが誤って設定を変更したか、あるいは何らかのソフトウェア(例: プライバシー強化ツール、最適化ツールなど)が自動的にサービスを停止・無効化した可能性があります。
- 依存サービスが停止している: Windows Updateサービスは、Background Intelligent Transfer Service (BITS) やCryptographic Services(暗号化サービス)など、いくつかの他のサービスに依存しています。これらの依存サービスが停止している場合も、Windows Updateサービスを開始できません。
- システムの破損: まれに、システムファイルが破損しているために、サービスが正常に動作しないことがあります。
- マルウェア感染: 悪意のあるソフトウェアがシステムサービスの設定を変更し、Windows Updateを妨害するケースも考えられます。
エラー0x80070422の解決方法
ここでは、エラー0x80070422を解決するための具体的な手順をいくつかご紹介します。上から順に試していくことをお勧めします。
1. Windows Updateサービスを手動で有効化する(推奨)
これが最も一般的な解決策であり、最初に試すべき方法です。
-
「サービス」管理ツールを開く:
- Windowsの検索バーに「サービス」と入力し、検索結果から「サービス」アプリを開きます。
- または、
Windowsキー + Rを押して「ファイル名を指定して実行」ダイアログを開き、「services.msc」と入力してEnterキーを押します。
-
Windows Updateサービスを探す:
- サービスの一覧の中から「
Windows Update」を探し、ダブルクリックしてプロパティを開きます。
- サービスの一覧の中から「
-
スタートアップの種類とサービスの状態を確認・変更する:
- 「全般」タブに移動します。
- 「スタートアップの種類」が「無効」になっている場合は、「自動」または「自動 (遅延開始)」に変更します。通常は「自動」で問題ありません。
- 「サービスの状態」が「停止」になっている場合は、「開始」ボタンをクリックしてサービスを開始します。
- 「適用」をクリックし、「OK」をクリックしてプロパティウィンドウを閉じます。
-
PCを再起動する:
- 変更を確実に適用するため、PCを再起動することをお勧めします。
再起動後、再度Windows Updateを実行してみてください。
2. 依存サービスの状態を確認・修正する
Windows Updateサービスが開始できない場合、それに依存するサービスが停止している可能性があります。
-
「サービス」管理ツールを開く: (上記手順1と同様)
-
以下のサービスの状態を確認・修正する:
- Background Intelligent Transfer Service (BITS):
- 「
Background Intelligent Transfer Service」を探し、ダブルクリックします。 - 「スタートアップの種類」を「自動」に設定し、「開始」ボタンをクリックします。
- 「
- Cryptographic Services:
- 「
Cryptographic Services」を探し、ダブルクリックします。 - 「スタートアップの種類」を「自動」に設定し、「開始」ボタンをクリックします。
- 「
- DCOM Server Process Launcher:
- 「
DCOM Server Process Launcher」を探し、ダブルクリックします。 - 「スタートアップの種類」が「自動」になっていることを確認し、「開始」ボタンが有効な場合はクリックします。
- 「
- RPC (Remote Procedure Call):
- 「
Remote Procedure Call (RPC)」を探し、ダブルクリックします。 - 「スタートアップの種類」が「自動」になっていることを確認し、「開始」ボタンが有効な場合はクリックします。
- 「
- Background Intelligent Transfer Service (BITS):
-
PCを再起動する:
- 変更を適用したら、PCを再起動して再度Windows Updateを試します。
3. Windows Updateトラブルシューターを実行する
Windowsには、Windows Updateに関する問題を自動的に診断・修復するトラブルシューターが組み込まれています。
-
「設定」アプリを開く:
Windowsキー + Iを押して設定アプリを開きます。- Windows 10の場合: 「更新とセキュリティ」>「トラブルシューティング」>「その他のトラブルシューティングツール」へ進みます。
- Windows 11の場合: 「システム」>「トラブルシューティング」>「その他のトラブルシューティングツール」へ進みます。
-
Windows Updateトラブルシューターを実行する:
- 一覧から「
Windows Update」を見つけ、「実行」ボタンをクリックします。 - 画面の指示に従って診断と修復を進めます。
- 一覧から「
4. コマンドプロンプトでサービスをリセットする
上記の方法で解決しない場合、コマンドプロンプトを使用してサービスをリセットする方法を試します。
-
管理者としてコマンドプロンプトを開く:
- Windowsの検索バーに「
cmd」と入力し、「コマンドプロンプト」を右クリックして「管理者として実行」を選択します。
- Windowsの検索バーに「
-
以下のコマンドを1行ずつ入力し、
Enterキーを押します:net stop wuauserv net stop bits net stop cryptsvc net stop msiserver ren C:\Windows\SoftwareDistribution SoftwareDistribution.old ren C:\Windows\System32\catroot2 catroot2.old net start wuauserv net start bits net start cryptsvc net start msiserver- これらのコマンドは、Windows Update関連のサービスを停止し、更新プログラムのキャッシュをクリアし、再びサービスを開始するものです。
renコマンドは、既存のフォルダの名前を変更してバックアップを作成します。これにより、次回Windows Updateが実行されたときに新しいフォルダが自動的に作成されます。
-
コマンドプロンプトを閉じる:
-
PCを再起動する:
- 変更を適用するため、PCを再起動し、再度Windows Updateを試します。
5. システムファイルチェッカー (SFC) を実行する
システムファイルの破損が原因である可能性も考慮し、SFCスキャンを実行します。
-
管理者としてコマンドプロンプトを開く: (上記手順4と同様)
-
以下のコマンドを入力し、
Enterキーを押します:sfc /scannow- スキャンが完了するまで時間がかかる場合があります。完了後、何らかの問題が検出され修復されたかどうかのメッセージが表示されます。
-
PCを再起動する:
- 再起動後、再度Windows Updateを試します。
6. DISMコマンドを実行する
SFCで解決しない場合、より高度なシステムイメージの修復ツールであるDISM (Deployment Image Servicing and Management) を試します。
-
管理者としてコマンドプロンプトを開く: (上記手順4と同様)
-
以下のコマンドを1行ずつ入力し、
Enterキーを押します:DISM.exe /Online /Cleanup-image /Restorehealth- このコマンドは、Windowsの更新コンポーネントストアを修復します。完了するまで時間がかかる場合があります。
-
PCを再起動する:
- 再起動後、再度Windows Updateを試します。
解決後の確認事項と注意点
エラーが解決し、Windows Updateが正常に実行できるようになったら、以下の点に留意してください。
- 定期的なアップデートの実施: Windows Updateは、セキュリティの維持とシステムの安定性向上のために非常に重要です。常に最新の状態を保つよう心がけましょう。
- セキュリティソフトウェアとの競合: まれに、サードパーティ製のセキュリティソフトウェアがWindows Updateサービスに干渉することがあります。もし、上記の手順でも解決しない場合は、一時的にセキュリティソフトウェアを無効にしてWindows Updateを試すことも検討できます(ただし、無効にする間はインターネット接続を控えるなど、セキュリティに十分注意してください)。
- システムの復元ポイント: 重大な変更を行う前には、システムの復元ポイントを作成しておくことをお勧めします。万が一問題が発生した場合でも、以前の状態に戻すことができます。
まとめ
Windows Updateエラー0x80070422は、Windows Updateサービスが無効になっていることが主な原因で発生します。ほとんどの場合、「サービス」管理ツールから「Windows Update」サービスのスタートアップの種類を「自動」に設定し、サービスを開始することで解決できます。
もし、それでも解決しない場合は、依存サービスの確認、トラブルシューターの実行、コマンドプロンプトでのリセット、またはシステムファイルの修復といった段階的な手順を試してみてください。これらの対処法を通じて、PCを常に安全で最適な状態に保ち、快適なデジタルライフを送りましょう。
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