Windowsエラー0x80070002「ファイルが見つかりません」を解決！更新失敗の原因と対処法

2025-08-17 • Windows

Windowsエラー0x80070002「ファイルが見つかりません」を解決！更新失敗の原因と対処法

Windowsを利用していると、予期せぬエラーコードに遭遇することがあります。中でも「0x80070002 - ファイルが見つかりません」は、Windows Updateの失敗時に比較的よく見られるエラーの一つです。このエラーに遭遇すると、システムの更新が滞り、セキュリティリスクの増大や新機能の利用不可といった問題に繋がりかねません。

この記事では、エラーコード0x80070002がなぜ発生するのか、その具体的な原因を解説し、Windowsの初心者の方でも安心して試せるよう、段階的でわかりやすい解決策を詳しくご紹介します。このガイドを参考に、スムーズなWindows Updateを取り戻しましょう。

エラーコード0x80070002とは？

エラーコード0x80070002は、主にWindows Updateのプロセス中に発生するもので、システムが更新に必要な特定のファイルやディレクトリを見つけられない場合に表示されます。「ファイルが見つかりません」というメッセージが示す通り、更新プログラムのダウンロードやインストールに必要なコンポーネントが不足している、破損している、またはアクセスできない状態であることを意味します。

このエラーは、Windowsの重要なセキュリティ更新や機能更新が適用されない原因となり、システムの安定性やセキュリティに影響を及ぼす可能性があります。

0x80070002エラーの主な原因

このエラーが発生する背景にはいくつかの一般的な原因が考えられます。原因を理解することで、適切な解決策を選択するための手助けとなります。

  • Windows Updateコンポーネントの破損: Windows Updateサービス自体や、関連する一時ファイル、データベースが破損していると、必要な更新ファイルを見つけられなくなります。
  • システムファイルやレジストリの破損: Windowsの基盤となるシステムファイルやレジストリのエントリが破損している場合、更新プロセスが正常に進行できないことがあります。
  • 日付と時刻の設定のずれ: システムの日付や時刻がインターネット時刻と大きくずれていると、セキュリティ証明書の検証に失敗し、更新ファイルのダウンロードが妨げられることがあります。
  • セキュリティソフトウェアの干渉: 一部のサードパーティ製ウイルス対策ソフトやファイアウォールが、Windows Updateのプロセスを誤ってブロックしてしまうことがあります。
  • 更新プログラムの一時的な問題: ごく稀に、Microsoftが配布している更新プログラム自体に一時的な問題がある場合や、ダウンロードサーバー側で一時的な障害が発生している場合があります。

0x80070002エラーの解決方法

ここでは、0x80070002エラーを解決するための具体的な手順を順を追って説明します。一つずつ試してみてください。

解決策1: 日付と時刻の設定を確認する

最も簡単な解決策の一つとして、システムの日付と時刻が正しく設定されているかを確認します。

  1. スタートメニューを右クリックし、「設定」を選択します。
  2. 「時刻と言語」をクリックし、「日付と時刻」を選択します。
  3. 「時刻を自動的に設定」と「タイムゾーンを自動的に設定」が「オン」になっていることを確認します。
  4. もし「オフ」になっている場合は「オン」に切り替えるか、「今すぐ同期」ボタンをクリックして時刻を同期させます。
  5. 設定後、PCを再起動してWindows Updateを再試行してください。

解決策2: Windows Updateトラブルシューターを実行する

Windowsには、更新に関する問題を自動的に検出して修正するトラブルシューターが組み込まれています。

  1. スタートメニューを右クリックし、「設定」を選択します。
  2. 「システム」→「トラブルシューティング」→「その他のトラブルシューティングツール」と進みます。
  3. 「Windows Update」の横にある「実行」ボタンをクリックします。
  4. トラブルシューターが問題の検出と修正を試みます。指示に従ってプロセスを完了させてください。
  5. 完了後、PCを再起動してWindows Updateを再試行します。

解決策3: システムファイルチェッカー (SFC) と DISM コマンドを実行する

システムファイルの破損が原因である場合、SFCおよびDISMコマンドが役立ちます。

  1. スタートメニューを右クリックし、「Windows ターミナル (管理者)」または「コマンドプロンプト (管理者)」を選択します。
  2. 開いたウィンドウで、まず以下のコマンドを入力し、Enterキーを押します。 
    sfc /scannow
    このコマンドはシステムファイルの整合性をチェックし、破損を修復します。完了するまで時間がかかる場合があります。
  3. SFCの実行が完了したら、次に以下のコマンドを順番に入力し、それぞれEnterキーを押します。 
    DISM.exe /Online /Cleanup-image /Restorehealth
    このコマンドはWindowsイメージの破損を修復します。完了するまでさらに時間がかかる場合があります。
  4. すべてのコマンドの実行が完了したら、PCを再起動してWindows Updateを再試行してください。

解決策4: Windows Updateコンポーネントをリセットする

Windows Updateコンポーネントが破損している場合、これらをリセットすることで問題が解決することがあります。

  1. スタートメニューを右クリックし、「Windows ターミナル (管理者)」または「コマンドプロンプト (管理者)」を選択します。
  2. 以下のコマンドを一つずつ入力し、それぞれの後にEnterキーを押して、Windows Updateに関連するサービスを停止します。 
    net stop wuauserv
net stop bits
net stop cryptSvc
net stop msiserver
  3. 次に、SoftwareDistributionフォルダーとCatroot2フォルダーの名前を変更します。これらはWindows Updateの一時ファイルを格納している場所です。 
    ren C:\Windows\SoftwareDistribution SoftwareDistribution.old
ren C:\Windows\System32\catroot2 catroot2.old
  4. 最後に、停止したサービスを再度開始します。 
    net start wuauserv
net start bits
net start cryptSvc
net start msiserver
  5. すべてのコマンドの実行が完了したら、PCを再起動してWindows Updateを再試行してください。

解決策5: セキュリティソフトウェアの一時的な無効化

サードパーティ製のセキュリティソフトウェアが更新プロセスを妨げている可能性があります。

  1. 使用しているセキュリティソフトウェアを開き、一時的に無効にするオプションを探します。
  2. ソフトウェアによって手順は異なりますが、通常は右クリックメニューや設定画面から「リアルタイム保護を一時停止」「ファイアウォールを無効化」などの選択肢があります。
  3. セキュリティソフトウェアを無効にした状態でWindows Updateを再試行します。
  4. 更新が成功したら、必ずすぐにセキュリティソフトウェアを再度有効にしてください。 無効にしたままではPCが無防備になります。

解決策6: 更新プログラムを手動でダウンロード・インストールする

上記の解決策で問題が解決しない場合、Microsoft Update Catalogから対象の更新プログラムを手動でダウンロードしてインストールすることを試みてください。

  1. Windows Updateでエラーが発生した更新プログラムのKB番号（例: KBxxxxxxx）を特定します。これは通常、更新履歴で確認できます。
  2. Webブラウザで「Microsoft Update Catalog」と検索し、公式サイトにアクセスします。
  3. 検索バーに特定したKB番号を入力して検索します。
  4. 表示されたリストの中から、ご自身のWindowsバージョン（例: Windows 10 x64）に合った更新プログラムを見つけ、「ダウンロード」ボタンをクリックします。
  5. ダウンロードしたファイル（通常は.msuファイル）を実行し、画面の指示に従ってインストールを完了させます。
  6. インストール完了後、PCを再起動します。

解決後の注意事項

エラーが解決し、Windows Updateが正常に完了したことを確認したら、以下の点に留意してください。

  • セキュリティソフトウェアの再有効化: 解決策5で一時的に無効にした場合は、忘れずに再度有効にしてください。
  • 定期的なバックアップ: 今後同様のトラブルが発生した場合に備え、定期的にシステムのバックアップを取る習慣をつけましょう。
  • 不明な点は専門家へ相談: 上記のどの手順を試しても問題が解決しない場合や、ご自身での操作に不安がある場合は、専門家やMicrosoftのサポートに相談することをお勧めします。

まとめ

エラーコード0x80070002は、Windows Updateの失敗を示す一般的なエラーですが、適切な手順を踏むことでほとんどの場合解決が可能です。この記事で紹介した解決策を一つずつ丁寧に試していただくことで、お使いのWindowsシステムを最新の状態に保ち、安全かつ快適にご利用いただけるようになるはずです。

もし途中で不明な点があったり、手順がうまくいかない場合は、焦らずもう一度手順を確認してみてください。あなたのWindows環境がより良いものになるよう、心から願っています。


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