Windowsエラー0x00000490「要素が見つかりません」の原因と解決策:PCトラブルシューティングガイド
2024-04-24 • Windows
Windowsエラー0x00000490「要素が見つかりません」の原因と解決策:PCトラブルシューティングガイド
Windowsを使用していると、突然「0x00000490 (ERROR NOT FOUND) - 要素が見つかりません」というエラーメッセージに遭遇することがあります。このエラーは、特定のシステムファイル、レジストリエントリ、またはデバイスドライバーが見つからない、あるいは破損していることを示唆しており、PCの起動、Windows Updateの適用、特定のアプリケーションの実行など、様々な状況で発生する可能性があります。
このエラーに直面すると、PCの動作が不安定になったり、期待通りに機能しなくなったりするため、非常に困惑するかもしれません。しかし、ご安心ください。この記事では、この「要素が見つかりません」エラーの原因を明確にし、段階的に実行できる効果的な解決策を複数ご紹介します。一つずつ丁寧に試していくことで、PCを正常な状態に戻せる可能性が高いでしょう。
エラー0x00000490「要素が見つかりません」とは
「0x00000490 (ERROR NOT FOUND) - 要素が見つかりません」は、Windows OSが特定のシステムファイル、構成情報、または必要なデバイスリソースにアクセスしようとした際、それらが見つからない、または利用できない状態にあることを示すエラーコードです。このエラーは、Windowsの内部コンポーネントの整合性が損なわれている場合に多く発生し、以下のような状況で確認されることがあります。
- Windows Updateのインストール中または完了後
- 特定のアプリケーションの起動時やインストール時
- システムの起動時やシャットダウン時
- デバイスドライバーの更新やインストール時
- ユーザープロファイルの読み込み時
このエラーは、システムの中核部分に問題があることを示唆しているため、早期の対処が推奨されます。
エラー0x00000490の主な原因
この「要素が見つかりません」エラーの原因は多岐にわたりますが、一般的には以下のいずれかに起因することが多いです。
- システムファイルの破損: Windowsの重要なシステムファイルが何らかの原因(不正なシャットダウン、マルウェア、ディスクエラーなど)で破損している。
- レジストリの破損: Windowsレジストリ内の関連エントリが破損している、または誤った構成になっている。
- デバイスドライバーの問題: インストールされているデバイスドライバーが古すぎる、破損している、またはOSと互換性がない。
- Windows Update関連の問題: Windows Updateのコンポーネント自体に問題がある、または更新プログラムのダウンロードやインストールが不完全に終わった。
- ハードディスクドライブの不良セクタ: データが保存されているディスクの一部に物理的な問題が発生している(稀なケース)。
- マルウェア感染: 悪意のあるソフトウェアがシステムファイルを変更したり、破損させたりしている。
解決方法:エラー0x00000490を解決するためのステップ
ここでは、エラー0x00000490を解決するための具体的な手順を、簡単なものから順に説明します。問題を特定し、解決するためには、これらの手順を一つずつ試していくことが重要です。
1. PCの再起動とWindows Updateの確認
まず、最も基本的な対処法としてPCを再起動してみましょう。一時的なシステムグリッチであれば、再起動で解決することがあります。 再起動後も問題が続く場合は、Windowsが最新の状態であるかを確認してください。
- 設定アプリを開く:
Windowsキー+Iを押します。 - 「更新とセキュリティ」 (またはWindows 11の場合は**「Windows Update」**) をクリックします。
- 「更新プログラムのチェック」 をクリックし、利用可能な更新プログラムがあればすべてインストールします。
2. システムファイルチェッカー(SFC)とDISMコマンドの実行
破損したシステムファイルが原因である場合、SFC(System File Checker)とDISM(Deployment Image Servicing and Management)ツールが非常に有効です。
-
管理者としてコマンドプロンプトを開く:
スタートボタンを右クリックし、「Windows PowerShell (管理者)」または「コマンドプロンプト (管理者)」を選択します。- ユーザーアカウント制御のプロンプトが表示されたら、「はい」をクリックします。
-
DISMコマンドを実行する:
- コマンドプロンプトに以下のコマンドを入力し、
Enterキーを押します。DISM.exe /Online /Cleanup-image /Restorehealth - このプロセスは時間がかかることがありますが、途中で中断しないでください。完了したら、成功メッセージが表示されます。
- コマンドプロンプトに以下のコマンドを入力し、
-
SFCコマンドを実行する:
- DISMコマンドが完了したら、引き続き以下のコマンドを入力し、
Enterキーを押します。sfc /scannow - これもまた時間がかかります。完了すると、破損したファイルが検出され、修復されたかどうかのメッセージが表示されます。
- DISMコマンドが完了したら、引き続き以下のコマンドを入力し、
-
PCを再起動する:
- 両方のコマンドの実行が完了したら、PCを再起動して問題が解決したかを確認します。
3. Windows Updateトラブルシューターの実行
エラーがWindows Updateに関連して発生している場合、専用のトラブルシューターが問題を診断し、自動的に修復してくれることがあります。
- 設定アプリを開く:
Windowsキー+Iを押します。 - 「更新とセキュリティ」 > 「トラブルシューティング」 (またはWindows 11の場合は**「システム」** > 「トラブルシューティング」 > 「その他のトラブルシューティングツール」) に進みます。
- 「Windows Update」 を選択し、「トラブルシューターの実行」 をクリックします。
- 画面の指示に従い、トラブルシューティングプロセスを完了させます。
4. デバイスドライバーの確認と更新
古い、または破損したデバイスドライバーがエラーの原因となることがあります。特に、最近新しいハードウェアをインストールしたり、ドライバーを更新したりした場合に検討すべき手順です。
- デバイスマネージャーを開く:
スタートボタンを右クリックし、「デバイスマネージャー」を選択します。 - 問題のあるデバイスを探す: 黄色い三角の警告マークが付いているデバイスがないか確認します。
- ドライバーの更新: 警告マークが付いている、または関連しそうなデバイス(グラフィックカード、ネットワークアダプターなど)を右クリックし、「ドライバーの更新」を選択します。
- 「ドライバーを自動的に検索」 を選択し、Windowsに最新のドライバーを検索させます。見つからなければ、デバイスメーカーのウェブサイトから手動でダウンロードしてインストールします。
- PCを再起動する: ドライバーの更新後は、必ずPCを再起動してください。
5. システムの復元ポイントを使用する
エラーが発生する前にシステムの復元ポイントを作成していた場合、PCを以前の正常な状態に戻すことができます。
- 「コントロールパネル」 を開きます。
- 「回復」 を検索し、「システムの復元を開く」 をクリックします。
- 「次へ」 をクリックし、利用可能な復元ポイントの中から、エラーが発生する前の日付のものを選択します。
- 「次へ」 > 「完了」 をクリックし、復元プロセスを開始します。
- システムが復元されると、PCが再起動します。
6. クリーンブートを実行して原因を特定する
サードパーティ製のアプリケーションやサービスがエラーの原因となっている可能性もあります。クリーンブートを行うことで、Windowsの最小限のドライバーとスタートアッププログラムで起動し、原因を切り分けることができます。
- 「ファイル名を指定して実行」 を開く:
Windowsキー+Rを押します。 msconfigと入力し、Enterキーを押して**「システム構成」**を開きます。- 「サービス」 タブに移動し、「Microsoft のサービスをすべて隠す」 にチェックを入れます。
- 「すべて無効」 をクリックします。
- 「スタートアップ」 タブに移動し、「タスクマネージャーを開く」 をクリックします。
- タスクマネージャーで、各スタートアップ項目を選択し**「無効にする」**をクリックします。
- システム構成ウィンドウに戻り、「適用」 > 「OK」 をクリックし、PCを再起動します。
- クリーンブート状態でエラーが発生しない場合、無効にしたサービスやスタートアッププログラムの中から、一つずつ有効に戻して原因を特定します。
7. Windowsの再インストール(最終手段)
上記のどの方法でも解決しない場合、システムの根本的な破損が深刻である可能性があります。この場合、Windowsのクリーンインストールを検討することが最終的な解決策となるかもしれません。
注意: クリーンインストールを行うと、PC上のすべてのデータが消去されます。必ず事前に重要なファイルのバックアップを取ってください。
注意事項
- データのバックアップ: 重要なファイルは常にバックアップを取る習慣をつけましょう。特にシステムの変更を行う前には、万が一に備えてバックアップを作成しておくことを強くお勧めします。
- 焦らない: トラブルシューティングは時間がかかることがあります。焦らず、一つずつ手順を確認しながら進めてください。
- 不明な点は専門家へ相談: もしこれらの手順を試しても問題が解決しない、または手順の実行に不安がある場合は、専門のPC修理業者やMicrosoftのサポートに相談することを検討してください。
まとめ
Windowsエラーコード0x00000490「要素が見つかりません」は、システムの整合性に関する問題を示唆するもので、様々な原因で発生する可能性があります。この記事で紹介したSFC、DISMコマンドの実行、Windows Updateトラブルシューター、デバイスドライバーの確認、システムの復元、クリーンブートといった手順を段階的に試すことで、多くのケースで解決が見込めます。
PCのトラブルシューティングは根気がいる作業ですが、冷静に対処すれば必ず解決策は見つかります。この記事が、あなたのPCを再び快適に使えるようにするための一助となれば幸いです。
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