Windowsエラー0x0000007B徹底解説!ファイル名/ディレクトリ名構文エラーの解決策

2025-04-22Windows


Windowsエラー0x0000007B徹底解説!ファイル名/ディレクトリ名構文エラーの解決策

Windowsをご利用中に「0x0000007B (ERROR INVALID NAME) - ファイル名、ディレクトリ名の構文が正しくありません」というエラーメッセージに遭遇し、ファイルの保存や移動、プログラムのインストールなどができずに困った経験はありませんか?このエラーは、一見すると難解に思えますが、その原因を理解し、適切な手順を踏むことでほとんどの場合解決できます。

この記事では、エラーコード0x0000007Bが発生する主な原因を掘り下げ、それぞれの状況に応じた具体的な解決策を詳しくご紹介します。PC初心者の方にも分かりやすいように、ステップバイステップで解説していきますので、ぜひ最後までお読みいただき、問題解決にお役立てください。

エラー0x0000007B (ERROR INVALID NAME)とは?

「0x0000007B (ERROR INVALID NAME)」は、Windowsオペレーティングシステムが、指定されたファイル名やディレクトリ名(フォルダ名)の構文を認識できない、または無効であると判断した場合に発生するエラーです。これは、システムがその名前のパスを解決できないことを意味します。結果として、ファイルの作成、移動、コピー、削除、あるいは特定のアプリケーションの起動など、ファイルシステムに関連するあらゆる操作がブロックされることがあります。

エラーが発生する主な原因

このエラーが発生する背景には、いくつかの共通する原因があります。ここでは、主要なものをいくつかご紹介します。

1. 不適切な特殊文字の使用

Windowsのファイルシステムでは、ファイル名やディレクトリ名に使用できない特定の特殊文字が存在します。これらの文字を使用すると、システムがパスを正しく解析できず、エラーが発生します。

2. Windowsの予約語の使用

ファイル名やディレクトリ名として使用できない「予約語」がWindowsには存在します。これらはシステム内部で特別な意味を持つため、通常の名前として使用することはできません。

3. パス長の制限の超過

Windowsのファイルパスには「MAX_PATH」という文字数制限(通常は260文字)が存在します。この制限を超える長いパスを持つファイルやディレクトリを操作しようとすると、エラーが発生することがあります。

4. 無効なドライブ文字またはネットワークパス

ファイルの場所を指定するドライブ文字(例: C:)が無効である、あるいはネットワークパス(UNCパスなど)が正しく指定されていない場合にも、システムはその場所を特定できずエラーになります。

5. ファイルシステム自体の問題

稀なケースですが、ハードディスクドライブの破損やファイルシステムの論理的なエラーが原因で、正しい構文のファイル名であってもエラーが発生する場合があります。

6. サードパーティ製ソフトウェアの干渉

特定のバックアップソフトウェア、セキュリティソフト、あるいはファイル同期ツールなどが、ファイル操作を妨げたり、一時的に不正なパスを生成したりして、このエラーを引き起こす可能性もあります。

0x0000007Bエラーの解決方法

ここでは、上記で挙げた原因に基づいた具体的な解決策を、一つずつ順を追って解説していきます。

1. ファイル名・ディレクトリ名の確認と修正

最も一般的な原因の一つです。以下の点を確認し、必要に応じて修正してください。

  • 禁止されている特殊文字の削除: ファイル名やディレクトリ名に以下の文字が含まれていないか確認し、含まれている場合は削除または別の文字に置き換えてください。 \ / : * ? " < > |

  • Windowsの予約語の使用回避: 以下の予約語が単独でファイル名やディレクトリ名として使用されていないか確認してください。これらはシステム予約されているため使用できません。 CON, PRN, AUX, NUL, COM1, COM2, COM3, COM4, COM5, COM6, COM7, COM8, COM9, LPT1, LPT2, LPT3, LPT4, LPT5, LPT6, LPT7, LPT8, LPT9 (例: CON.txtのようなファイル名はエラーになります。)

  • 末尾のスペースやピリオドの削除: ファイル名やディレクトリ名の末尾にスペースやピリオドがある場合も、エラーの原因となることがあります。これらの文字は自動的に無視されるため、意図しない挙動につながることがあります。

2. パス長の短縮

パス長制限の超過が原因の場合、以下の方法を試してください。

  • ファイルやフォルダを上位階層に移動: 深い階層にあるファイルやフォルダを、より浅い階層(例: デスクトップやCドライブ直下など)に移動させてみてください。

  • ファイル名やディレクトリ名を短くする: ファイルやフォルダの名前を、内容がわかる範囲で短く変更することでパス長を短縮できます。

  • Windows 10/11でのMAX_PATH制限解除: Windows 10 バージョン1607以降およびWindows 11では、パス長の制限を解除することができます。

    1. レジストリエディタを使用する方法:

      • Winキー + Rキーを押し、「ファイル名を指定して実行」を開きます。
      • regeditと入力してEnterキーを押し、レジストリエディタを起動します。
      • ユーザーアカウント制御のプロンプトが表示されたら「はい」をクリックします。
      • 以下のパスに移動します。 HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\FileSystem
      • FileSystemキーを選択し、右側のウィンドウでLongPathsEnabledという項目を探します。
        • もし存在しない場合は、右クリック → 「新規」→「DWORD (32ビット) 値」を選択し、LongPathsEnabledという名前で作成します。
      • LongPathsEnabledをダブルクリックし、値のデータを0から1に変更して「OK」をクリックします。
      • レジストリエディタを閉じ、PCを再起動します。
    2. グループポリシーエディタを使用する方法 (Pro版以上):

      • Winキー + Rキーを押し、「ファイル名を指定して実行」を開きます。
      • gpedit.mscと入力してEnterキーを押し、ローカルグループポリシーエディタを起動します。
      • 以下のパスに移動します。 コンピューターの構成管理用テンプレートシステムファイルシステム
      • 右側のウィンドウで「Win32 の長いパスを有効にする」をダブルクリックします。
      • 「有効」を選択し、「適用」→「OK」をクリックします。
      • グループポリシーエディタを閉じ、PCを再起動します。

    注意: レジストリの編集はシステムに影響を与える可能性があるため、変更前にレジストリのバックアップを取ることを強く推奨します。

3. ドライブ文字とネットワークパスの確認

ネットワーク上の共有フォルダやドライブレターが正しく指定されているか確認します。

  • ネットワークドライブの再マウント: もしネットワークドライブにアクセスしようとしているのであれば、一度ネットワークドライブの割り当てを解除し、再度マウントし直してみてください。
  • UNCパスの確認: \\ServerName\ShareName\FolderName のようなUNCパスを使用している場合、サーバー名や共有名が正しいか、ネットワーク接続が安定しているか確認してください。

4. ファイルシステムのエラーチェック

ドライブ自体に問題がある可能性がある場合、Windowsの標準ツールでチェックを行います。

  1. Winキー + Xキーを押し、「Windows PowerShell (管理者)」または「コマンドプロンプト (管理者)」を選択します。
  2. 以下のコマンドを入力し、Enterキーを押します。(C:はチェックしたいドライブ文字に置き換えてください。) chkdsk C: /f /r
  3. 「次回のシステム再起動時に、このボリュームを検査しますか?」と聞かれたらYと入力してEnterキーを押し、PCを再起動します。 再起動時に、ファイルシステムのエラーがチェックされ、修復が試みられます。

5. セーフモードでの操作

特定のアプリケーションがファイルをロックしている場合、セーフモードで起動して操作を試みることで、問題を回避できる場合があります。

  • Windowsをセーフモードで起動し、問題のファイルやディレクトリに対して操作を行ってみてください。

6. 関連ソフトウェアの確認

ファイル同期ツール、バックアップソフトウェア、または一部のセキュリティソフトウェアなどが、ファイル操作に干渉している可能性も考慮し、一時的にこれらを無効にして問題が解決するか試してみるのも有効です。

エラーを未然に防ぐためのヒント

  • 命名規則の意識: ファイル名やディレクトリ名には、記号や特殊文字をなるべく使わず、英数字とハイフン、アンダースコアなどのみを使用することを心がけましょう。
  • パス長の考慮: ファイルを整理する際は、必要以上に深い階層構造を作らないように意識し、ファイル名やフォルダ名を短くすることを心がけましょう。

まとめ

Windowsエラー0x0000007Bは、ファイル名やディレクトリ名の構文が不正であることを示すエラーですが、その原因は多岐にわたります。不適切な文字の使用、パス長の制限、ファイルシステムの問題など、考えられる原因を一つずつ潰していくことで、多くの場合解決に導くことができます。

この記事で紹介した解決策を順に試していただき、この厄介なエラーから解放され、快適なWindowsライフを取り戻していただければ幸いです。もしご自身での解決が難しいと感じた場合は、専門家への相談も検討してみてください。


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