0x0000000E (ERROR OUTOFMEMORY) 解消!Windowsメモリ不足エラーの徹底解説と解決策

2024-07-10Windows


0x0000000E (ERROR OUTOFMEMORY) 解消!Windowsメモリ不足エラーの徹底解説と解決策

Windowsを使用していると、突然青い画面にエラーメッセージが表示され、PCが強制終了してしまうことがあります。その中でも「0x0000000E」というコードを伴う「ERROR OUTOFMEMORY」は、システムメモリの不足が原因で発生する、比較的深刻なエラーです。このエラーに遭遇すると、作業中のデータが失われたり、PCの安定性が損なわれたりする可能性があります。

この記事では、0x0000000E (ERROR OUTOFMEMORY) エラーがなぜ発生するのか、その原因を深掘りし、あなたのWindows PCを再び快適に動作させるための具体的な解決策を段階的に解説していきます。

0x0000000E (ERROR OUTOFMEMORY) とは?

「0x0000000E (ERROR OUTOFMEMORY)」は、Windowsのブルースクリーンオブデス(BSoD)の一つで、システムが利用可能なメモリ(RAM)を使い果たしてしまった際に発生します。このエラーコードは、カーネルモードのドライバやシステムプロセスが、メモリを要求したが確保できなかったことを示しており、そのままではシステムが正常に動作できないため、安全のために強制的に停止します。

このエラーは、単にメモリが足りないだけでなく、特定のアプリケーションやドライバがメモリを不適切に消費している可能性も示唆しています。

エラーの原因

0x0000000E (ERROR OUTOFMEMORY) エラーが発生する主な原因は以下の通りです。

  • 物理メモリ(RAM)の不足: 複数のメモリを大量に消費するアプリケーション(動画編集ソフト、高負荷なゲーム、多数のWebブラウザタブなど)を同時に実行している場合、搭載されているRAMの容量が足りなくなることがあります。
  • 仮想メモリ(ページファイル)の設定問題: Windowsは、物理メモリが不足した場合にストレージ(HDD/SSD)の一部を仮想メモリとして利用します。この仮想メモリの設定が不適切(小さすぎる、または無効になっている)だと、物理メモリが潤沢でもOUTOFMEMORYエラーが発生することがあります。
  • メモリリーク: 特定のアプリケーションやドライバにバグがあり、使用済みのメモリを適切に解放せず、時間の経過とともにメモリを際限なく消費し続ける現象です。
  • 破損した、または古いデバイスドライバ: グラフィックカード、ネットワークアダプタ、チップセットなどのドライバが破損している、または古すぎる場合、メモリリソースを不適切に管理し、メモリ不足を引き起こすことがあります。
  • マルウェア感染: ウイルスやその他の悪意のあるソフトウェアがバックグラウンドで動作し、システムリソース、特にメモリを大量に消費することがあります。
  • ハードウェアの故障: 物理メモリ(RAMモジュール)自体が故障している場合、システムは利用可能なメモリを認識できず、このエラーを引き起こすことがあります。

解決方法(推奨する手順)

このエラーを解決するために、以下の手順を試してみてください。一つずつ順に進めることで、原因を特定しやすくなります。

1. 不要なプログラムの終了

最も基本的な解決策です。バックグラウンドで動作している不要なアプリケーションを終了させ、メモリを解放します。

  1. Ctrl + Shift + Escを押して「タスクマネージャー」を開きます。
  2. 「プロセス」タブで、メモリ使用量が多いにもかかわらず、現在使用していないアプリケーションがあれば選択し、「タスクの終了」をクリックします。
  3. 特に、起動時に自動実行されるアプリを確認し、不要なものは無効にすることも検討してください。

2. 仮想メモリ(ページファイル)の設定を見直す

仮想メモリの設定が不適切な場合、物理メモリに余裕があってもエラーが発生することがあります。

  1. 「スタート」ボタンを右クリックし、「システム」を選択します。
  2. 左側のメニューまたは関連設定から「システムの詳細設定」をクリックします。
  3. 「システムのプロパティ」ウィンドウで「詳細設定」タブを選択し、「パフォーマンス」セクションの「設定」ボタンをクリックします。
  4. 「パフォーマンスオプション」ウィンドウで「詳細設定」タブを選択し、「仮想メモリ」セクションの「変更」ボタンをクリックします。
  5. 「すべてのドライブのページングファイルのサイズを自動的に管理する」にチェックが入っているか確認します。推奨は自動管理ですが、もし特定のドライブで問題がある場合、「カスタムサイズ」を選択し、推奨されるサイズ(通常は物理メモリの1.5倍~2倍程度)を設定することも検討できます。設定後はPCを再起動してください。

3. デバイスドライバの更新

古いまたは破損したドライバがメモリリソースの不適切な管理を引き起こすことがあります。

  1. 「スタート」ボタンを右クリックし、「デバイスマネージャー」を開きます。
  2. 特に「ディスプレイアダプター」「ネットワークアダプター」などの項目を展開し、各デバイスを右クリックして「ドライバーの更新」を選択します。
  3. 製造元のウェブサイトから最新のドライバをダウンロードして手動でインストールすることも、より確実な方法です。

4. Windows Updateの実行

Windowsのシステムファイルやコンポーネントのバグが原因でメモリ管理に問題が生じることがあります。

  1. 「スタート」ボタンをクリックし、「設定」を開きます。
  2. 「Windows Update」を選択し、「更新プログラムのチェック」をクリックします。
  3. 利用可能な更新プログラムがあれば、すべてインストールし、PCを再起動してください。

5. マルウェアスキャン

悪意のあるソフトウェアがメモリを大量に消費している可能性も考慮します。

  1. 信頼できるウイルス対策ソフトウェアを使用して、システムのフルスキャンを実行してください。
  2. 定期的なスキャンを心がけ、常にセキュリティソフトを最新の状態に保つことが重要です。

6. システムファイルのチェックと修復

Windowsのシステムファイルが破損している場合、メモリ管理に影響を及ぼすことがあります。

  1. 「スタート」ボタンを右クリックし、「Windows ターミナル (管理者)」または「コマンドプロンプト (管理者)」を選択します。
  2. コマンドプロンプトで sfc /scannow と入力し、Enterキーを押します。
  3. システムスキャンが完了するまで待ちます。破損したファイルが検出された場合、自動的に修復が試みられます。

7. Windowsメモリ診断ツールの実行

RAMモジュール自体の故障を疑う場合は、Windows標準の診断ツールを使用します。

  1. 検索バーに「Windows メモリ診断」と入力し、アプリケーションを起動します。
  2. 「今すぐ再起動して問題の有無を確認する(推奨)」を選択します。
  3. PCが再起動し、メモリ診断が自動的に実行されます。診断が完了すると、Windowsが起動した後に結果が表示されます。

8. RAMの増設

上記のソフトウェア的な対策を試しても改善しない場合、物理メモリ(RAM)の容量が根本的に不足している可能性があります。

  • 特に、頻繁に高負荷な作業を行う場合は、RAMの増設を検討してください。PCのモデルによって搭載できるRAMの種類や最大容量が異なりますので、事前に確認が必要です。

注意事項

  • データのバックアップ: 重大なトラブルシューティングを行う前に、必ず重要なデータのバックアップを取る習慣をつけましょう。
  • 不審なソフトウェアの削除: 身に覚えのないソフトウェアは、メモリリークやマルウェアの原因となる可能性があるため、アンインストールを検討してください。
  • 専門家への相談: 上記の解決策を試しても問題が解決しない場合や、ハードウェアの増設・交換に不安がある場合は、PC修理の専門家やメーカーサポートに相談することをお勧めします。

まとめ

0x0000000E (ERROR OUTOFMEMORY) エラーは、一見すると深刻な問題に見えますが、その多くは適切な手順を踏むことで解決可能です。まずは不要なアプリケーションの終了や仮想メモリの設定確認から始め、それでも解決しない場合は、ドライバの更新、マルウェアスキャン、そして最終的にはハードウェアの診断や増設を検討してみてください。

この記事が、あなたのPCを安定させ、快適なデジタルライフを取り戻すための一助となれば幸いです。


← ホームに戻る